FISPA便り「活き活き、楽しく、カッコ良く」

「活き活き、楽しく、カッコ良く」生きている年配者を象徴する「グッドエイジャー」を顕彰する一般社団法人日本メンズファッション協会(MFU、八木原保理事長)の第12回グッドエイジャー賞発表・授賞式が去る4日、東京・港区のグランドプリンスホテルで開かれました。

日本は、駆け足でかつてない高齢社会に向かっていることはご承知の通りです。お隣の韓国や中国も日本以上のスピードで高齢化が進展しているようです。そんな高齢化社会にあって、高齢者が「活き活き、楽しく、カッコ良く」日々の生活を送ることができれば、高齢社会も住みよい社会になるのでしょう。

そんな思いを込めた「グッドエイジャー賞」。今年は、金美鈴(評論家)、竹下景子(俳優)、小松政夫(コメディアン)、堀内孝雄(歌手)、吉田類(酒場詩人)、吉田輝幸(株式会社吉田社長)の6名が受賞しました。各氏とも高齢を理由に怠惰な人生を送るのではなく「活き活き、楽しき、カッコ良く」自分らしい個性的な人生を送っている方ばかりです。

授賞式後の一言コメントに、その生き方が集約されていました。80歳の金さんは、同時受賞の竹下景子さんが「お嫁さんにしたい女優ナンバー1」だったことにひっかけ「私は『妻にしてくれ』と言われたことがない。台北時代は不良少女、今は不良バアさん」と笑わせました。もちろん、冗談ですが、熟年の味というべきでしょうか。竹下さんは「もう還暦が過ぎたんですね…」と話しながら「ニコッ」。お二人とも年齢を感じさせない笑顔が素敵でした。

もう一方、堀内さんは「何か(問題が)起こると背中が曲がる」から「賞にはじないよう背中を伸ばす」と味のある受賞の弁を述べました。

元東洋紡社長で関経連会長も務めた故・宇野収さんがこよなく好きだった、米国の詩人、サムエル・ウルマンは「青春」でこう詩っています。

  •       人は信念とともに若く 疑惑とともに老いる
  •       人は自信とともに若く 恐怖とともに老いる
  •       希望ある限り若く  失望とともに老い朽ちる

                            (聖生清重)