法律相談セミナー開催のご報告

5月25日「第7回法律相談セミナー」をTFTビルで開催しました。

今回も講師に当協議会顧問弁護士の緒方延泰氏を迎え、「アパレル業界において、日々直面している問題等への対応の指針」と題して講演していただきました。

優越的地位の濫用・下請法抵触が疑われる諸事例の検討や eコマースにおける法的紛争の諸相、間接取引における法的責任の分析、短期雇用・残業規制等にかかる法的動向など関心の高いテーマを取り上げて、裁判例の動向等、最新の情報を基に対応の指針を示していただきました。

今回の参加者には人事担当者も多く、国の目指す「同一労働同一賃金」の実現に向けた労働契約法に基づく無期転換ルールや雇止め法理等についても説明がされました。

参加者から自社商標やブランドの知的財産権を守る方法についての相談があり、「模倣からの防御に時間や労力をかけることは現実的に難しく、見つけ出すのは地道な活動になる。国内のネット上の模倣であればサイトを運営するショップやモールに警告するのもひとつの方法。」とアドバイスがありました。

また、120年振りに改正される民法(債権法)についての質問では、「『瑕疵担保』という用語がなくなるといわれている。常に契約に基づいていなければならない。契約で決めているモノと違うモノは全て契約不適合となり、履行が終わっていないこととなる。より契約書が重要になる。今回の改正民法は情報化などの変化にあわせるとともに経済活動でのトラブルを防ぐためルールを明文化するためであり、公布から3年以内に施行されるので、これから明らかになっていく。」と話された。

「サプライヤー側全体が団結して、リスクを含むコストを適正に分配することが必要で、これにより安定したサプライチェーンが維持され強い業界になる。」と結ばれました。

当協議会では、様々な取引に関する問題について解決を図るため取引相談室を設けています。

https://fispa.gr.jp/about/tsoudan.html

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