FISPA便り「新生IFIが始動」
ファッション産業人材育成機構(IFI・中瀬雅通理事長)は、去る7日に東京・両国のホテルで「日本のファッション産業を元気にする会」を開き、「変革」に向けて始動しました。
「元気にする会」は、IFIの特別顧問に就任する花崎淑夫ルミネ前会長の事実上のお披露目会でしたが、花崎さんの講演とその後のパーティーには、馬場昭典オンワード樫山社長、三宅孝彦サンエー・インターナショナル社長、杉浦昌彦三陽商会社長、設楽洋ビームス社長、福田三千男ポイント会長兼社長、大西洋三越伊勢丹ホールディングス社長、重松理ユナイテッドアローズ会長、寺井秀蔵ワールド社長など100人を超えるファッション業界人が集いました。
IFIは、今年で創設20周年、ビジネス・スクール開校15周年の節目の年です。しかし、この間の産業構造の変化、グローバル化、ファストファッションの台頭と定着に象徴される流通の激変などで改革に迫られています。スクールの学生数の減少など緊急に対応しなければならない課題に直面しているのが実情です。
このため、ルミネの経営で実績のある花崎さんを特別顧問に招き、花崎さんを議長とするアドバイザリー・ボードを設け、組織やカリキュラム、講師陣の改革を断行することにしました。
「元気にする会」には、元気なセレクトショップのトップが勢揃いしましたし、高速道路のパーキングエリアで先端的な商業施設を運営する中日本エクシスや西日本旅客鉄道など従来のファッション業界の常識では考えられない企業も出席していました。
日本のファッションを元気にするためには、どうすべきか。花崎さんの講演の要旨を借りてキーワードを挙げれば「志」と「イノベーション」になると思います。花崎さんは「日本そのものを元気にする。変化の最前線にいるファッション産業の使命です。ファッションには明日の希望、未来へ夢を紡ぐ力がある」とも話しました。
「人こそが企業の未来を拓く」ことは間違いありません。IFIは、元々、ファッション業界によるファッション産業界のための人材育成機関です。新生IFIの今後に期待したいと思います。
(聖生清重)