事例研究セミナー開催のご報告

 3月8日「事例研究セミナー」をTFTビルで開催しました。
「事例研究セミナー」は、会員企業・団体の実務担当者を対象に、話題性のあるテーマを適時に提供しています。

今回の事例研究セミナーは、2名の講師をお迎えし、

【第1部】「欧州繊維戦略」の概要と今後の課題 株式会社東レ経営研究所 安楽貴代美氏 
【第2部】実践イノベーションの仕掛け学  ~過去から学び未来を創る~ 京都大学経営管理大学院 客員教授 竹林一氏 

の2部構成で開催いたしました。

第1部では 2022年3月、欧州委員会が循環型経済に関する政策パッケージの一環として発表した「持続可能な循環型テキスタイル戦略」(いわゆる「欧州繊維戦略」)について、その背景として「欧州グリーンディール」とEUタクソノミー等に関して説明されました。また、主な施策24件の中から「エコデザイン」「デジタル製品パスポート」「消費者のエンパワーメント」「拡大生産責任」が取り上げられて、「政策」を理解する重要性、今後の注視していく点などが最後に説明されました。

第2部では 「イノベーション」とは何かということから始まり、それは異なる仕方で新結合すること、 新結合=「過去の知恵」X「未来への意志」である、とし、過去の知恵を「経糸」、時代と共に変わる「緯糸(軸)」、「経糸」と「緯糸」を繋ぐ「人と風土」というようにわけて、それぞれの実践事例を交えながら説明がされました。最後に変革を起こすには人材の融合が必要ということで人材や組織の仕組みについての説明があり、「年中夢求」という言葉で話を結びました。

参加者からは 第1部では「欧州繊維戦略の背景が良く理解できた」「大変整理されていてわかりやすかった」、第2部では「事例解説の面白さ」「発想転換の一助になった」「イノベーションの考え方、起承転結の人材の考え方など大変わかりやすい」等の声がありました。